大人の歯科矯正は何歳まで可能？おすすめの「始めどき」について

最終更新日: 2020.06.29

コラム

近年、大人になってから歯科矯正を始める人が増えていますが、歯科矯正は何歳まで受けられるのでしょうか。また、大人の歯科矯正を開始するおすすめのタイミング3つもご紹介します。

大人の歯科矯正は、歯とその周囲の組織が健康ならいつでも開始できる

歯を動かす仕組みに関わる「歯」と「歯ぐき」「歯槽骨（しそうこつ）」が健康であれば、何歳であっても歯科矯正が始められます。

歯科矯正の装置をつけると歯と歯ぐきに力が加わり、歯の根っこを支える歯槽骨に炎症が生じます。炎症をきっかけに現れる「破骨細胞（はこつさいぼう）」が、圧迫されている部分の歯槽骨を吸収させるので、その分だけ歯が動くのです。

したがって、重度の「歯周病」で歯ぐきや歯槽骨にダメージがある場合や、「虫歯」がある場合は、歯科矯正を開始する前にそれらの治療が必要です。

お口の中が健康なら、年齢に関係なく開始できる大人の歯科矯正。「いつでもスタートできるからこそ、始めるきっかけに迷ってしまう」という声もよく耳にします。そこで、次に、おすすめの開始時期をライフステージに沿って3つご紹介します。

大人の歯科矯正でおすすめの開始時期3つ

その1「大学・専門学校に入学したとき」

大学や専門学校の在学中は、社会人に比べると通院のための時間を確保しやすいので、歯科矯正を受けるのに適しています。

また、歯科矯正を受けておくことは、就職活動の面接にもプラスに働きます。整った歯並びなら、面接官に対して清潔感のある印象を与えやすくなります。さらに、歯並びについて強く悩んできた人の場合、コンプレクッスが解消でき、自信を持って話せるようになるというメリットもあるでしょう。

就職活動の時期までに歯並びを整えておくには、入学直後から歯科矯正を始めることをおすすめします。

その2「結婚式を挙げる前」

結婚式の前に歯科矯正を受けると、一生に一回の大切な日を、美しい歯並びと最高の笑顔で迎えられます。また、結婚式のためだからこそ、治療に前向きに取り組めるというメリットもあるのです。

結婚式のために歯科矯正を検討する場合は、挙式の半年前を目安にクリニックを受診しましょう。

その3「子どもが歯科矯正を始めるとき」

歯並びが悪くなる原因の1つに「家族からの遺伝」があります。したがって、お母さんも子どもも歯科矯正が必要、というケースは珍しくありません。

子どもと同時に治療を受けることのメリットは、別々の時期に治療をする場合に比べ通院の回数を少なくできることです。歯科矯正を開始すると、装置の調整のために定期的な通院が必要になります。一度の受診で親子そろって診察が受けられれば、大変効率的です。

また、親御さんが一緒に治療を受けていると、お子さんにとっては心強いもの。お子さんの治療がスムーズに進みやすくなるのも、嬉しいポイントの1つです。

大人になった「今」だからこそ受けたい歯科矯正

大人の歯科矯正は本人の希望で開始するため、治療へのモチベーションが高い傾向にあります。スムーズに治療を進められるため、より良い結果が得やすくなるのです。
なお、歯科矯正の治療の中には、特定の年齢でしか行えないものもあるので、気になる人は一度、専門の歯科医師に相談されることをおすすめします。大人になった今だからこそできる歯科矯正で、健康と笑顔あふれる毎日を手に入れましょう。