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ドクターに聞く歯列矯正「ブラックトライアングルの原因は?」

葛西モア矯正歯科コラム編集部です。

大人の歯列矯正では時に、きれいに並んだ歯と歯の間に「ブラックトライアングル」と呼ばれるすき間ができる場合があるのをご存知でしょうか?

今回は、ブラックトライアングルはなぜ出来るのか、できやすい人・そうでない人の差、そして予防法について酒井院長に詳しく伺いました。

前歯にできやすい!「ブラックトライアングル」の原因

―「ブラックトライアングル」とはどんなものか教えてください。

ブラックトライアングルは、歯と歯の接触点と歯ぐきに囲まれたすき間です。黒い三角形に見えるので、それがそのまま名前になっています。ブラックトライアングルができやすいのは主に前歯で、特に下の前歯によく見られます。一方、奥歯ではまず起こりません。
ブラックトライアングル|ドクターに聞く歯列矯正「ブラックトライアングル」って何?_葛西モア

―「ブラックトライアングル」は、なぜできるのですか?

ブラックトライアングルができる直接の原因は歯ぐきが下がることで、これには歯ぐきの骨が関係しています。

歯ぐきを支えるにはその下に骨(「歯槽骨」・しそうこつ)が必要です。言い換えれば、歯槽骨の高さにあわせて歯ぐきの高さが決まるということです。例えば、歯周病や加齢は歯槽骨を減少させますが、これにより歯ぐきも下がります。

ブラックトライアングルができやすいのは「前歯」とお話ししましたが、前歯は根っこに近づくにつれて横幅が狭くなる逆三角形をしています。そのため、歯ぐきが下がり歯の根元の方が露出すると、歯ぐきに近い部分で隣の歯とのすき間を生じ「ブラックトライアングル」となるのです。

歯列矯正で「ブラックトライアングル」ができる理由

―歯列矯正でブラックトライアングルができることがあるのはなぜですか?

多いのは、以下の2つの理由です。

(1)矯正の結果、歯ぐきの腫れが改善されるから
(2)もともと歯槽骨が不足している部分にも歯を並べるから

(1)について、歯並びが悪いと、歯磨きで落としきれない食べかすやプラークが歯と歯の間に溜まり、日常的に歯ぐきが炎症を起こして腫れていることがよくあります。このような方が矯正治療を行うと、歯磨きで汚れが落としやすくなった結果、歯ぐきの腫れがおさまって健康的に引き締まります

歯ぐきのコンディションは良くなるわけですが、引き締まるということは、そのぶん歯ぐきのボリュームも減るということです。つまり、「歯ぐきが下がる」ことにつながり、ブラックトライアングルができるというわけです。歯列矯正でできるブラックトライアングル

―矯正前には、歯ぐきが下がっていてもそう見えないことがあるんですね。

そういうことです。健康な歯ぐきと腫れた歯ぐきは、専門知識がないと見分けが難しいこともあるので、心配な方は歯科医師にご相談ください。

続いて、(2)は歯並びのガタガタがいちじるしい人が歯列矯正を受けるときに起こりやすいものです。歯並びの不正が強い場合、歯が重なって生えている部分の下には十分な歯槽骨がないことがよくあります。歯列矯正で歯並びを整えるには、そのような歯槽骨が少ない部分にも歯を並べざるをえません。結果として、歯が並んだ後で歯ぐきが下がり、ブラックトライアングルができてしまいます。
鏡を見る女性_ドクターに聞く歯列矯正「ブラックトライアングル」って何?_葛西モア

―「表側矯正」「インビザライン」「裏側矯正」など治療方法には種類があります。ブラックトライアングルができやすい治療・できにくい治療はありますか?

大差ないとは思いますが、しいていうなら「裏側矯正」はブラックトライアングルが若干できやすいかもしれません。
裏側矯正は、歯に力を伝えやすい傾向があり、時には歯が急激に動くことがあります。実は、歯が動く速度が早すぎると歯槽骨がうまく作られず、歯が並んだ後に歯ぐきが下がってしまうおそれがあるんです。

―「歯槽骨が作られない」とは、どういうことですか?

歯が動く時には、歯槽骨も一緒に移動しています。その際、骨を溶かして新たに作るというプロセスが必要なのですが、これにはある程度の時間がかかるのです。

たとえば、歯を右に動かしたい場合、左から右に力をかけて歯を押します。すると、圧迫された歯の右側の根っこに、骨を溶かす「破骨(はこつ)細胞」が集まり、歯槽骨が吸収されるので歯は動き始めます。同時に、左側の根っこには骨を生み出す「骨芽(こつが)細胞」が集まります。骨芽細胞の働きで作られる新しい歯槽骨により、移動した歯はしっかりと支えられるのです。

歯槽骨|ドクターに聞く歯列矯正「ブラックトライアングル」って何?_葛西モア

―歯が動くには、見えないところでそんな出来事が起こっているんですね。

強い力で歯を急激に動かすと、破骨細胞が骨を溶かし骨芽細胞が骨を作るというサイクルが追いつかず、新しい歯槽骨が十分に作られない場合があります。こうなると、ブラックトライアングルができてしまいます。

また、歯列矯正中にブラックトライアングルができる要因は、治療法ばかりではありません。実は「歯の磨き方」も大きなポイントです。

「ブラックトライアングル」の予防には、歯の磨き方も大切

―歯磨きで「ブラックトライアングル」ができるんですか?

歯と歯ぐきの境目の歯垢(プラーク)を取ろうと強い力で磨くと、ブラックトライアングルができる場合があります。歯ぐきは強い刺激を受け続けることで反応し、下がってしまうことがあるからです。

歯ブラシがうまく当たっていれば、歯垢は、力を入れなくとも十分取り去れます。逆に、優しく磨いて落としきれない汚れは、プラークから歯石に変化しています。クリニックで専門の器具を使用しないと除去できないので、ゴシゴシ磨くことは避けましょう。歯ぐきに接触する機会の多い歯間ブラシも、無理やり突っ込まず、強さにも注意が必要です。

―歯列矯正中は、虫歯にならないようしっかり歯磨きをしなければ、と思っていました。

歯磨きはもちろん大切ですが、正しい方法でブラッシングを行うことが大前提です。矯正治療の2年間ずっと強い力で歯ぐきを刺激し続けたら、それだけ歯ぐきは下がってしまいますから。当院では、歯磨きの仕方についても患者様に詳しくお伝えするようにしています。
ブラシ_ドクターに聞く歯列矯正「ブラックトライアングル」って何?_葛西モア

できてしまった「ブラックトライアングル」は治療できる?

―ブラックトライアングルができたら歯がグラグラしますか?

歯周病で歯槽骨が減少している一部のケースをのぞいては、そのようなことはありません。ブラックトライアングルができても歯の機能に影響はなく、歯列矯正の治療方針や治療期間に変更もありません。ブラックトライアングルで問題になるのは、基本的に「見た目(審美性)」です。

どの程度気になるか、感じ方には個人差があります。ブラックトライアングルがもっともできやすい下の前歯は、口を開けてもさほど他人からは見えないため、気にならないという方もいます。逆に、上の前歯にできてしまうとやや目立つように感じる方もいらっしゃいます。

―ブラックトライアングルが自然に治ることはありますか?

ブラックトライアングルが自然に治ることはありませんし、根本原因となる歯槽骨の減少を回復する治療法もまだ確立されていません。ただし、すき間をかなり目立たなくすることは可能です。例えば、歯を削ってから矯正治療で寄せてブラックトライアングルを消すという方法があります。
歯を削って寄せる|ドクターに聞く歯列矯正「ブラックトライアングル」って何?_葛西モア
歯は根元にいくにつれて横幅が狭くなる逆三角形をしているので、そのままでは隣の歯とぴったりくっつきません。そこで、部分的に削って長方形に整えてから寄せることで、すき間を完全に閉じるのです。

―歯列矯正をしたいけれど、ブラックトライアングルができるかも、と気がかりな人はどうすればいいでしょうか?

歯科医師のカウンセリングを受けられることをおすすめします。ブラックトライアングルができるリスクは、歯周病や歯肉炎の状態、そして歯並びの不正の程度によって個人差があります。ある程度は事前に予測がつくので、歯科医師にしっかりと口の中の状態を確認してもらうことが大切です。

また、ブラックトライアングルの予防には、歯列矯正中の歯磨きの仕方も大切なので、ブラッシングの指導を行っているクリニックを選ぶのもポイントの1つです。矯正を受けたら必ずブラックトライアングルができるというわけではないので、心配しすぎずに、まずはご相談いただければと思います。

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「日本矯正歯科学会」公認の認定医がいる葛西モア矯正歯科

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この記事の監修医師

葛西モア矯正歯科 院長 酒井 優真

葛西モア矯正歯科 院長

酒井 優真

Yuma Sakai

  • 日本矯正歯科学会 認定医

日本全国の歯科医院で矯正治療に従事。2017年、葛西駅前に「葛西モア矯正歯科」を開院。

歯列矯正への心理的ハードルを下げるべく、「治療中の見た目」や「痛みの少なさ」に配慮した治療に力を入れている。


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